長い長い間、許せない人たちがいた。
物凄い悪人だと思い込んでいた。
だから、許さなくていいと思っていた。
だけどその人たちに、あり得ないほどの悲しみが襲った。
かわいそうだと思いながらも、何かの報いのような気がしていた…
その後初めてお話しする機会が訪れた。
一生お話しすることなどないと思っていたけれど、話してみたら、優しくて面白い人だった。
どこか、父にすら似ていた。
私がずっと勝手に悪人だと決め付けていただけで、どこにも、悪人などいなかったんだ
ただ必死だっただけ。
今までも何回も書いてきたけれど…
誰もが、幸せになりたくて必死だったんだ。
ただ、それだけだったんだ。
善とか悪とかも、私が作り出した幻だった。
それにやっと気付いた時、、凄い勢いで、涙が溢れ出した。
長い長い拘りが溶けて流れ出したような涙だった。
どこにも悪い人などいなかった。
ただ、幸せになりたかった人がいただけ。
誰もが幸せになりたい。
そして必死で生きている。
また一つ、私の中の大きな塊が溶けて消えていった
そのための代償はとても大きかった。
ありがとう…
命をもって教えてくれた人。
いつか光の中でまた逢おう。